出会い系やマッチングアプリの出会いは恥ずかしくない

10年以上前など一昔前の感覚では、出会い系やマッチングアプリで出会うのは「人に言えない」「恥ずかしい」という感覚が一般的でした。

ですが、2023年現在では出会い系やマッチングアプリで交際相手と出会うのは恥ずかしいことではまったくなくなっています。

この記事では、出会い系やマッチングアプリで出会うことがまったく恥ずかしいことではなく、ごく一般的な出会い方のひとつとなっていることについて、各種統計資料などを紐解きながら詳しく解説します。

ネットで出会うのが当たり前になりつつある

10年前とは違い今ではネットで知り合った人と出会うのは珍しいことではなくなりましたし、恥ずかしいことではありません。

ネットの出会いと言えばほぼ、出会い系サイト一択 しかなかった昔とは異なり、現在では、TwitterやFacebookなどのSNS、マッチングアプリなど選択肢も豊富です。SNSでつながっている人同士がオフ会で実際に会うことも多いですし、男女の恋愛に限らず、ネットでの出会いは今や定番の出会い方のひとつとなりつつある、もしくは完全に定着したと言ってもいいでしょう。

ネットでの出会いが定番化した一番の要因は、スマホが普及したことで個人がネットに接触する時間が大幅に増えたことだと考えられます。

総務省が公開しているデータを分析してみると、2010年には10%程度にとどまっていたスマートフォン所有者の割合は、2019年には67.6%まで高まっており、スマホが急速に普及していることがわかります。

総務省による「情報通信機器の世帯保有率の推移」
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総務省による「情報通信機器の世帯保有率の推移」のグラフデータ

個人におけるスマートフォンの保有率は67.6%となっている。

※[出典]総務省|令和2年版 情報通信白書|情報通信機器の保有状況

ひと昔前は若い世代の独身の男女で専用のパソコンを所有している人がそれほど多くはなく、出会い系やマッチングアプリにアクセスする手段や時間が限られていた人の方が多かったのに対して、スマホを持つことで自分専用の端末から常時出会い系やマッチングアプリにアクセスできるようになったという環境の大きな変化が、ネットでの出会いを現在のように普及させるに至った大きな要因と考えられるというわけです。

実際、株式会社リクルートが運営する「リクルートブライダル総研」が公開している統計資料によると、スマホの普及と比例するように、出会い系アプリなどネットでの婚活をする人割合が年々高まっていることが明らかとなっています。

2021年の婚姻者のうち、婚活サービスを利用して結婚した人は15.1%。ネット系婚活サービスを通じて結婚した割合が最も高かった。

婚活サービスを通じて結婚した人の割合
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婚活サービスを通じて結婚した人の割合に関する集計グラフ
婚活サービスごとの婚活サービスを通じて結婚した人の割合
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婚活サービスごとの婚活サービスを通じて結婚した人の割合に関する集計グラフ

※[出典]リクルートブライダル総研「婚活実態調査2022」

また、消費者庁が公表している、「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」がまとめた調査資料によると、20代の34.0%、30代の42.7%、40代の31.7%がマッチングアプリを有料で利用したことがあると回答しています。

■20代の34.0%、30代の42.7%、40代の31.7%がマッチングアプリを有料で利用したことがある。男性の64.3%、女性の9.7%が有料で利用したことがある。

■有料で利用したことがあるマッチングアプリでの1か月あたりの平均支払額は、20代の47.1%、30代の52.3%、40代の66.7%が3,000円以下。

※[出典]マッチングアプリの動向整理

こうしたデータから言えるのは、出会い系アプリで出会いを探すのは多くの人にとって最早生活の一部として定着しているということです。一昔前の「出会い系での出会いは恥ずかしい」という感覚は現在では大幅に薄れていると言えるでしょう。

私の友人にも出会い系アプリで結婚したというカップルが2組ほどいますし、当人同士もまったく恥ずかしいとは感じていません。ごく普通の出会い方のひとつとして捉えているようですし、私を含めた周囲の人の受け止め方も同様でした。

みなさんの周囲にも同じように、マッチングアプリや出会い系アプリで出会って付き合ったり交際する人が増えているのではないでしょうか?

出会い系もマッチングアプリも健全化が進行

また、ネットの出会いの受け皿となる出会い系やマッチングアプリ側も以前に比べて健全化が進んでいます。特に、マッチングアプリに関しては、運営会社が上場企業のアプリもあるなどサービスの健全性がよく保たれているのが特徴です。

出会い系に関してもは、サクラによる詐欺と援助交際ばかりだったのが、最近ではより安全で健全な出会いとしてマッチングアプリが流行っている影響もあって、昔ながら出会い系サイトから脱却して、マッチングアプリに寄せていこうという動きもみられます。

また、警察による取り締まりの強化などの影響もあってサクラ詐欺をはたらく悪質な出会い系の運営業者が以前に比べて大幅に減ったことも出会い系をはじめとしたネットの出会いの健全化が大きく進んだ要因となっています。

出会い系やマッチングアプリは昔とは違い、いかがわしい出会いの場から安全に出会える場所と変貌を遂げているのです。

効率よく条件に見合う人と出会える

出会い系やマッチングアプリを使うメリットは、自分の希望や条件などに見合う異性を効率よく見つけられるところにあります。

リアルの世界では、婚活や恋活をしようにも接触できる異性の数がごく限られていますし、恋愛に発展するまでの関係になれる出会いの機会自体がそもそも少ないですし、その中から条件や好みなどに合う相手を見つけるのは至難の業です。

しかし、出会い系やマッチングアプリを使うと、数万人、数十万人から相手を探すことができるので効率よく出会えます。特に、ネットの出会いでは売り手側で出会い放題、選び放題とも言える女性にとっては出会い系やマッチングアプリの利用価値はとても高いですし、そこでの出会いは効率的です。

また、女性が増えるということは、評判や口コミを聞きつけた男性も自然と集まってくるようになるので、よりサイトやアプリが賑わうという好循環も生み出しています。

メルカリも福利厚生でアプリでの出会いを推奨

驚くべきことに、メルカリでは、社員に対してマッチングアプリ「Pairs(ペアーズ)」の利用料金が無料になるサービスを会社の福利厚生で提供しています。

フリマアプリのメルカリが6月19日、東証マザーズ市場に上場した。株価に注目が集まっているが、意外と知られていないのが同社の福利厚生の手厚さだ。

(中略)

ライフイベントのサポートも充実している。結婚にあわせて5日間の特別有給休暇が取得でき、お祝い金として5万円も支給される。独身者は婚活支援としてマッチングサービス「pairs(ペアーズ)」の有料プランを無料で利用することもできる

※[出典] 上場したメルカリの手厚い福利厚生 ペアーズの有料プランが無料 – ライブドアニュース

メルカリと言えば、最近Jリーグの有名チーム「鹿島アントラーズ」の株式を取得し親会社となったことでもニュースになりましたが、独身社員の婚活支援としてPairs(ペアーズ)の利用料金を会社が負担するというのは、ひと昔前では到底考えられなかったことです。

このことひとつをとっても、いかに出会い系やマッチングアプリなどのネットでの出会いが全然恥ずかしいことではないことが分かるかと思います。

ネットの声も肯定派が多い

Yahoo!知恵袋などに投稿されている相談や質問を見ても、出会い系などでの出会いに対する意見は賛否両論ありますが、全体的には「肯定派」の意見が多いようです。

全く恥ずかしいことじゃないと思いますよ。
離婚率50%だなんて言われているアメリカの恋愛事情をご存知ですか?ちなみにそう言われていたのは今から30年も前のことです。
そして現代のアメリカの若者の過半数に近い数が、恋人や結婚相手とのきっかけが婚活サイトや出会いサイトによるものだと答えているようです。
過半数に近い数です。これはショッキングであると同時に素晴らしいことだと思います。

※[出典] Yahoo!知恵袋

僕と彼女はヤフーパートナーで知り合いました。お互い初めての利用でした。携帯のメールアドレスを教えあうのもお互い恐々でした。でも実際会ってみて、すごく気が合い意気投合。その日から付き合い始め、今では結婚もお互い意識した付き合いをしています。僕も初めは出会い系なんてって思ってたけど、今では勇気を出して良かったと思ってます。

※[出典] Yahoo!知恵袋

このように実際に出会い系で彼女ができた人やアメリカの出会い事情を紹介するなど、多くの人がさまざまな角度から「出会い系で出会うことが恥ずかしいことではないこと」について回答を寄せています。

どちらかと言うと、否定的な意見を寄せている人でも、ヤリ目や不純な交際目的の人が多いという否定的なイメージを持っている人もいるかもしれないからという理由で、他人に言う場合は言い方に気をつけた方がいいという意見を投じているなど、出会い系やマッチングアプリなどのネットの出会いそのものを否定している人は少ないです。

今の世の中まだネットで知り合うと言うのに抵抗が有る人が多いと思います、
出会い系サイトと言うと、援交だったり、詐欺だったりあまり良いイメージを持っている人は少ないと思います、
私も今の彼女はネットで知り合いましたが、親には友達の紹介だと言っています、どのような出会いをするかは自由だと思いますが、周りの目を気にする人であれば、社会人なら余計気にすると思います

※[出典] Yahoo!知恵袋

出会い系には、業者の問題などまだまだ改善すべきところがあるのはたしかですが、それでも15年前に比べれば、はるかに安全になっていますし健全化が進んだことは間違いありません。

サイトやアプリで出会う人も、昔は一風変わった人が多かったですが、今では、昔の感覚からすると「なんでこういう人がサイトやアプリを使っているんだろう??」という、良い意味で普通の人ばかりになってきていますので、出会い系やマッチングアプリを使うことを恥ずかしいと考えている人はどんどん少なくなっているのだと思います。

福利厚生でマッチングアプリの利用料金を負担する会社が出てきているぐらいですから、出会い系やマッチングアプリで出会うことを恥ずかしがる必要なんて、実際にはとっくの昔になくなっていたのかもしれませんね。

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